日本人でのPCSK9阻害薬の費用対効果

Cost-Effectiveness of PCSK9 Inhibitor Plus Statin in Patients With Triple-Vessel Coronary Artery Disease in Japan.
Circ J. 2018 Sep 25;82(10):2602-2608.

欧米の冠動脈疾患患者で家族性高コレステロール血症(FH)と思われる患者を対象としても、PCSK9阻害薬の費用対効果はよくないです。薬価を71%下げないと費用に見合った効果が見出せないとする報告もあります(1)

欧米人でもそうなので、日本人のFHでも費用対効果が低いということは想像に難くありません。

この論文をかいつまむと・・・
・PCSK9阻害薬+スタチンにかかる費用は標準療法を比較すると、1350万円/QALY。
※生存期間とその質をかけた値。健康に1年生きる=1QALY、死ぬ=ゼロQALY
・ACS+DM+3枝病変(3VD)であっても、費用対効果が低い。
・LDL高値(≧200mg/dl)のFHで3VD=340万円/QALYで、費用対効果が高い。
・この論文では調べられてないけど、PCSK9阻害薬+スタチンよりもエゼチミブ+スタチンの方が費用対効果が高い。

という感じです。LDL≧200mg/dl+3VDだと良いようですが、スタチンを投与していてそこまでLDLが高いFHは今まで見たことはありません。確かにそこまで高ければ、下げねば!という気にさせられます。

1)JAMA. 2017 Aug 22;318(8):748-750