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左脚ブロックにおける急性心筋梗塞の鑑別ーSgarbossa Criteria-

急性心筋梗塞(AMI)が疑われる患者では、まず病歴および症状・心電図・心筋逸脱酵素・心エコー所見などの非侵襲的検査で、その可能性について検証する。そして、心電図は最も診断的価値が高く、ST上昇(2つ以上の隣接した誘導で1mm以上のST上昇)があれば、再灌流療法の適応となる。

左脚ブロックではST変化が認識しにくくなり、適切な再灌流療法が遅れる原因にもなる。日本循環器学会のガイドラインでは、胸部症状を伴う左脚ブロックもSTEMIに含まれている。

新規の左脚ブロックであれば、急性虚血によるものの可能性が高い(今まで2例経験があるが、1例はLMTだった)。以前から認められる左脚ブロックであれば、Sgarbossa Criteriaが役立つかもしれない。Sgarbossa・・・、読み方がわかりません。

・QRSが上向きの誘導(V5,V6、I、aVLまたはⅡ誘導)での1mm以上のST上昇
・QRSが下向きの誘導(V1、V2、V3またはV4誘導)での1mm以上のST低下(後壁梗塞である可能性が高い)
・QRSの向きと逆向きの5mm以上のST変化

参考:The ECG in Acute MI(Stephen W.Smith著)
急性心筋梗塞(ST上昇型)の診療に関するガイドライン(日本循環器学会)