ACSではDAPT期間は6ヶ月より12ヶ月がベター

6-month versus 12-month or longer dual antiplatelet therapy after percutaneous coronary intervention in patients with acute coronary syndrome (SMART-DATE): a randomised, open-label, non-inferiority trial.
Lancet. 2018 Mar 31;391(10127):1274-1284.

ACSのDAPT期間を短くできるか検証したRCT。

【PICO】
P:UAP、NSTEMI、STEMI
I:6ヶ月DAPT
C:12ヶ月DAPT
O:全死亡、心筋梗塞、脳梗塞の複合エンドポイント

inclusion criteria:血管径2.25−4.25mm
exclusion criteria:3ヶ月以内の大出血の既往、2ヶ月以内の大出血、手術予定

procedure:すべての患者で、アスピリン300mgとクロピドグレル300−600mgのローディングを行う。維持量は、アスピリン100mg、クロピドグレル75mg。試験の途中でプラスグレルとチカグレロルが使えるようになった。プラスグレルはローディング60mg、維持量10mg、チカグレロルはローディング180mg、維持量90mg。PCIの手技については、術者に一任。

【試験の概要】
デザイン:RCT(オープンラベル、非劣性試験)
地域:韓国
登録期間:2012年9月5日〜2015年12月31日
観察期間:18ヶ月
症例数:2712例(6ヶ月群1357例、12ヶ月群1355例)
解析:ITT解析
スポンサー:企業の関与あり(Abbott Vascular、Medtronic Vascular, Biosensors Inc, Dong-A ST)

【患者背景】
平均年齢62歳、男性75%、糖尿病28%、喫煙者40%、慢性腎不全1%、平均LVEF10%、UAPとNSTEMIとSTEMIは1/3ずつ。多枝病変45%、分岐部病変9%、ステント長26mm。両群にbaselineの差はない。

【結果】
6ヶ月群 vs 12ヶ月群
全死亡+心筋梗塞+脳梗塞
4.7% vs 4.2% HR:1.13(95%CI:0.79−1.62)

全死亡
2.6% vs 2.9% HR:0.90(95%CI:0.57−1.42)

心筋梗塞
1.8% vs 0.8% HR:2.41(95%CI:1.15−5.05)

BARC2−5
2.7% vs 3.9% HR:0.69(95%CI:0.45−1.05)

大出血
0.5% vs 0.8% HR:0.60(95%CI:0.22−1.65)

【まとめと感想】
全死亡+心筋梗塞+脳梗塞という複合エンドポイントにしてみると、6ヶ月DAPTは12ヶ月DAPTに対し非劣性だが、心筋梗塞だけを見ると有意に増えている。標的血管も非標的血管も両方とも。

出血に関しては、BARCtype2−5で6ヶ月DAPTで少ない傾向にあるが、有意ではなく、かつBARCtype2は軽めの出血も含まれる。大出血に限ると差はない。プラスグレルの投与量は日本と異なるが、韓国のRCTで同じアジア人なので、日本人にも十分当てはめることができるデータだと思う。

心筋梗塞は増やすが、大出血は変わらないとなると、あえて6ヶ月DAPTにする理由はない。